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新築

#15豊中の家「大屋根と杉板外壁が特徴の余白のある家」

2025年3月竣工

『大屋根と杉板外壁が特徴の余白のある家』

都市の喧騒から少し距離を置いた、静かな住宅街の角地に建つ、凛とした木の家。

端正な切妻屋根と屋久島地杉の外壁が織りなす佇まいは、風景にそっと溶け込みながらも、見る人の心に残る静かな美しさを宿す。住まいを囲む庭は、室内とつながる“もうひとつの居場所”。草木が風に揺れ、光と影が移ろい、季節の変化が日常に寄り添う。この静かな庭が、住まいと家族の記憶をやさしく育んでいく。

ファサードはシンメトリーに構成され、中央に配した玄関と縦長のFIX窓と両端まで水平に伸びた庇が凛とした表情をつくる。

南面の4連層の大開口からは光が流れ込み、自然と呼応する心地よさが広がる。敷地は法規制が重なり、建蔽率や高さに厳しい制限がある中で、1階に生活の主要機能を集約した“1階完結型”の間取りを計画。吹抜けを通じて縦に視線と光を抜き、限られた面積でものびやかな空間を実現している。

構造は許容応力度計算により耐震等級3・耐風等級2を取得。意匠との調和も細部まで追求し、省エネ・耐震・デザインを高次元で融合させた。

さらに“第3の性能”として「安全持続性能」を導入。最高等級★★★の家として住宅内事故の予防と将来の変化への柔軟性を備え、永く快適に住み継げる住まいを目指した。住まい手は、感性と知性を兼ね備えた共働きのご夫婦。性能だけでなく、空間の佇まいや光の質感といった“目に見えない価値”にも共感を寄せてくださった。だからこそ、設計者として思い描いたのは、性能もデザインも満たした、静かで誠実な住まい。「この家でよかった」と、ふと感じられる瞬間が、暮らしのなかに重なっていくこと。

それが、この家に込めた、設計者としてのささやかな願いです。

建物用途

一戸建ての住宅

規模

地上2階建て

延床面積106.83㎡(32.31坪)1階 57.14㎡ 2階49.69㎡

建築面積57.14㎡

構造

主体構造 木造軸組   基礎 一体打ちベタ基礎

外部仕上

屋根:ガルバリウム鋼板立平葺き

外壁:屋久島地杉(ウッドロングエコ塗装)

内部仕上

床 :吉野杉(リボス カルデット ローズウッド着色)

壁 :オガファーザー+デュブロン

天井:オガファーザー+デュブロン ラワンベニヤ

断熱仕様

基礎:押出ポリスチレンフォーム3種bA 立上り部100mm  スカート60mm

屋根:HGW16K 265mm

外壁:HGW16K 120mm + HGW16K 55㎜

開口部:アルミ樹脂窓 LIXIL TWペア   玄関 スウェーデンドア

換気+空調:高性能全熱型1種換気システムDOMEO210+ダイキン製アメニティエアコン4.0Kw

建物性能

耐震性能3 耐風等級2(許容応力度計算)

Q値1.01[W/㎡K]

UA値0.34[W/㎡K]

C値 0.16[㎠/㎡]

暖房負荷9.6[kwh/㎡] 冷房負荷22.7[kwh/㎡]

Q1.0住宅Level-3 省エネ基準住宅モデルに対して19.8%

安全持続性能『★★★の家』

安全設計★★★ 持続設計★★★

太陽光発電システム

エクソル 415W 15枚 6.225kW

造園:設計施工 株式会社荒木造園設計

受賞歴

第9回 日本エコハウス大賞

【新築部門】 ノミネート(2025年9月 最終審査)

【協賛企業賞】 硝子繊維協会賞

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HOUSE DATE

施工エリア 豊中市
性能ランク Q1.0住宅Level-3 省エネ基準住宅に対して19.8%
断熱性能[Q値] 1.01 [W/㎡K]
延床面積 106.83㎡ 32.31坪
断熱性能[UA値] 0.34 [W/㎡K]
気密性能[C値] 0.16 [c㎡/㎡]