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まずは敷地をよく知る。

家づくりブログ設計のお話全て
2022/11/07

こんにちは、東大阪で高断熱高気密な木の家を真面目に建てている新住協Q1.0住宅マスター会員の大幸綜合建設住宅事業部DAIKOstyle西田です。

今日は設計のお話。

設計に入るとき、一番始めにすることは敷地をよく知ることです。

敷地をよく見て、敷地から得られるだけ情報集めをします。

周辺を見渡して抜けのある方向をさがしたり、借景を得られるのか?日のあたり具合はどうか?お隣の家の情報(配置や、窓の位置、高さなど)。境界のポイントの有無。給水メーター有無、給水管の径。最終汚水マスの位置。敷地内の高低差はどうか?などなど

他にも電柱はどこで、電線の引きこみ。工事車両は問題なく敷地まで入ってこられるか、駐車スペースは?

設計する観点、施工する観点 様々な視点で敷地をよく視ます。

パッシブ設計をするのに必須な、太陽の動きも、アプリを使って調べます。

上の写真は6月22日夏至の太陽の軌跡。一年で一番太陽が高い時です。

こちらは12月21日で冬至ですね。一年で一番太陽の角度が低い時です。

ちょうど、敷地の真ん中で脚立を建てて、1階の床レベルで太陽の位置を見ます。

何とか、日は入りそうです。省エネな住宅を設計するには太陽の位置を知るのは超重要です。

日射取得をしっかり押さえて、でも西面が抜けているので、どう日射遮蔽をするかがポイントになりそうです。

次に、視線の抜けを確認。周りを見渡したり、グーグルのストリートビューも役に立ちます。

おおよそ敷地から情報を得た後、役所でこの土地にかかる様々な制限を調査しておきます。

建ぺい率や容積率。外壁後退なども確認が必要です。特に大事なのが斜線制限です。北側斜線、隣地斜線、道路斜線、高度地区といって用途地域で定められた高さにかかわる制限の有無を確認します。

これらの制限によって、その敷地に建てられる建物のヴォリュームが決まります。

家の設計をするうえで屋根の掛け方を検討するのもこのタイミング。

切妻、片流れ、差し掛け、寄棟、方形、入母屋、陸屋根などなど、屋根の形はたくさんあります。

雨仕舞いの事なども考えて、屋根はシンプルな形がよいです。

最近は、省エネ、創エネも大切ですので太陽光発電システムを乗せることも多く、屋根の形は重要です。

最もオーソドックスで普遍的な屋根形状である切妻を基本に考えていきます。

軒や庇なども、冬と夏の太陽高度の差を考えて軒の出寸法を考えていきます。

屋根の形、つまり家の形のイメージが決まってくれば、配置の検討。

配置を考えるうえで、一番初めにすることは駐車場の位置決めです。

駐車場の次は庭。そして建物の配置を決めていきます。

間取りを考えるのは、一番最後。

逆に、敷地条件を考えず間取りから考えてしまうと、日照が得られない、借景が得られない、リビングの窓からは、庭ではなく、車しか見えないというようなことに。

屋根も間取り先行で考えた場合、間取りに合わせて屋根が不自然な形になってしまいがちです。

間取りをの前に考えることはまだまだあります。

中間領域や窓、それら外観のシルエットを決めたら、その輪郭に沿って構造体を検討、架構、軸線、構造区画を考えていきます。

設計には手順があり、間取りは最後に考える。

DAIKOstyleでは同じ形の家を建てることはありません。それはその敷地だからこその最適解を導き出すからです。

敷地が違えば、家も違って当然。

敷地を知らずして、良い家は成しえない。そう考えております。

次のお話『魅力ある住宅をつくる正しい手順。』はこちらから

DAIKOstyle 西田

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