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Q1.0住宅ってどんな家?

家づくりブログ断熱のお話全て
2020/05/29

Q1.0住宅は燃費半分で暮らす家

Q1.0住宅とは、一般社団法人 新木造住宅技術研究協議会(略して新住協)
で、提唱されている『次世代省エネ基準』よりもはるかに性能の高い高断熱高気密住宅の事で、これを『Q1.0住宅』と呼んでいます。

今、日本の省エネ住宅といわれている住宅は、平成11年に国が定めた次世代省エネ基準住宅と呼ばれているものです。しかし、この住宅の性能で、家中、夏を涼しく、冬は暖かく快適に過ごそうとすると、むしろ冷暖房エネルギーが1.5倍から2倍に増えてしまいます。この次世代省エネ基準の性能の住宅に、屋根に大量の太陽光発電システムを搭載し、燃料電池や蓄電池などの高価な最新の省エネ設備機器をつかい、消費エネルギーを±ゼロにするという考え方ではなく、DAIKOstyleでは、こうした高価な省エネ設備に頼らず住宅の基本性能を高め、そもそも消費するエネルギー自体を少なくし、住宅本体で省エネになる家づくりをしたいと考えています。

一般の住宅が、暑さ、寒さを我慢しながら必要な部屋を必要な時だけ暖房する『部分間歇冷暖房』であるのに対して、
Q1.0住宅は『全室冷暖房』が可能です。家中の平均室温を夏は27℃、冬は20℃とすることができ、一般の住宅の冷暖房エネルギーの半分以下にする事が出来ます。

健康で快適な暮らし

家の中を快適に、温度ストレスのない生活は室内温度差からくる病気も起こりにくく、一年を通して健康に暮らし、長生きする事が出来ます。家の中の温度差が少ないということは、ヒートショックのない環境で脳梗塞や心臓発作を防ぐ事が出来ます。夏場の熱中症の心配もありません。DAIKOstyleで標準搭載している全熱交換型の第1種換気システムでは、花粉やPM2.5までも家の中にはいる事もありませんし、換気の際の室内から排出される空気の熱の8割を回収し、同時に水蒸気も回収して室内に戻すため冬場の乾燥も軽減されます。省エネであると同時に、高性能フィルターで屋外のホコリや花粉を取り除いて新鮮な外気を取り入れるので、健康的な空気環境が得られます。
また結露が発生しにくい事もQ1.0住宅の特徴のひとつです。窓や壁のそばでの“ひやっ”とする感覚もなく、結露もありませんので、カビやダニの発生の心配もなく、健康な家となります。

電気代等の維持費が経済的

Q1.0住宅となるようにはじめの建設費=イニシャルコストをかけておけば、入居後の日々の電気代等の維持費=ランニングコストは安く、快適な暮らしができます。室内と外部の熱の移動が少ないので、冬は、室内の暖かい熱が外に逃げにくくなっていますから、暖房効率が格段に良く、暖房費が大幅に削減できます。夏も、同様に、外部の熱い熱が室内に入りにくく、冷房効率が大幅によくなり、省エネです。熱交換器換気扇も、24時間365日運転することが前提ですから、消費電力の少ないDCモーターを採用しており省エネです。節約が美徳の日本人には、『つけっぱなしはもったいない』と思われがちですが、高断熱住宅ではエアコンをつけたり消したりする方が、かえって電気代が高くなります。エアコンは室温を下げたり上げたりする立ち上げ時に大きくエネルギーを消費します。その後、設定温度に達した室温を維持する消費エネルギーの方が少なく、熱の出入りの少ないQ1.0住宅ではなおさらその効果は大きくなります。例えるならば、冷蔵庫です。もったいないからと言って冷蔵庫を必要な時だけ運転させて、その都度コンセントを抜き差しする人はいないでしょう?

Q1.0住宅では、全室暖房住宅は決してぜいたくではありません。電気代の維持費も安く、少ないエネルギーで家中が、冬は暖かく、夏は涼しくなる省エネ住宅です。

 

Q1.0住宅の設計のポイント

かの有名な徒然草で吉田兼好の『家は夏を旨とすべし』の和歌があります。たしかに、日本の夏は高温多湿で、近年の夏の暑さは格別です。毎年、熱中症で救急搬送される人も後を絶ちません。思わず、吉田兼好さんのいわゆる夏旨住宅に同意したくなります。しかし夏だけを旨とし、風通しを良くして作った家は隙間風も多く冬はとても寒い家になります。さらに近年では、高温多湿が極度に進み、猛暑日の熱風は、体温よりも高い温度の風となります。

吉田兼好さんの時代は、エアコンもなければ、ストーブもない、もちろん断熱材もありません。冬は着込んで、火鉢やいろりで暖を採ればなんとかなりますが、夏は脱ぐ服もなくなればどうしようもありません。おそらく今よりも温暖化でない時代の夏であったでしょうから、『夏を旨とすべし』だったのでしょう。

四季のある日本では、やはり夏も冬も旨とする家でなければなりません。いくら温暖の大阪といっても、冬は氷点下を下回ることもありますし、夏は体温よりも高くなる日もあります。

前置きが長くなりましたが、夏も冬も旨としたQ1.0住宅を建てるうえで、いくつかのポイントがあります。

・床、壁、天井からの熱損失を減らすために断熱材を厚くする。

・窓からの熱損失を減らすために、ガラスの枚数を増やし、枠の材料に熱の逃げにくいものを使う。

・換気による熱損失を減らすために、熱交換換気を採用する。

・室内の熱源得るためにガスや電気の設備機器だけでなく、太陽熱を利用するために、日射取得と日射遮蔽のバランスをよく設計する。

・窓の配置を考え、自然換気による通風効果、排熱効果を得る。

などです。

建物の断熱性能を表す数値には、熱損失係数(Q値)や外皮平均熱貫流率(UA値)がありますが、省エネ住宅の性能を、評価するためには、これらの数値ではなく、冷暖房エネルギーで評価されるべきです。Q値は、住宅の各部位(床、壁、天井、開口部、換気)の熱損失量を床面積で割った値で、同じ断熱暑さでも床面積の大きな家では小さくなり、床面積の小さな家では大きくなる傾向になります。UA値は、換気の熱損失を除いた熱損失量を床面積ではなく、床、壁、天井、開口部の合計で割った値で、同じ床面積でも総二階のシンプルな家で総熱損失が小さい家と、複雑な形状で総熱損失が大きな家とでUA値が変わらない場合も生じてしまいます。UA値が小さいことは、住宅外皮1㎡あたりの熱損失が少ないことを示しているだけで、住宅の総外皮面積、開口部からの日射取得、換気での熱回収の有無などで、暖房エネルギーが大きく変わります。省エネの目的は、Q値やUA値の低い住宅を建てることではなく、冷暖房エネルギーの削減にありますので、この冷暖房エネルギーを計算することが必須であると考えています。DAIKOstyleでは、この冷暖房エネルギーを新住協の開発したQPEX(キューペックス)という温熱計算プログラムを使用して、冷暖房エネルギーを住宅1棟ごとに計算をし、省エネ基準の地域区分の5、6地域(大阪、奈良などの関西圏)では、Q1.0住宅となるように仕様を設定しています。

Q1.0住宅レベル基準

次世代省エネ基準住宅を100%とした際の

冷暖房負荷削減率でQ1.0住宅を準Q1.0住宅から、Q1.0住宅Level-4までの5つのレベルに分けることができます。

準Q1.0住宅    50%以下

Q1.0住宅Level-1 40%以下

Q1.0住宅Level-2 30%以下 (DAIKOstyle標準仕様)

Q1.0住宅Level-3 20%以下

Q1.0住宅Level-4 10%以下

 

 

 

 

 

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