こんにちは、東大阪で高断熱高気密な木の家を真面目に建てている新住協Q1.0住宅マスター会員の大幸綜合建設住宅事業部DAIKOstyle西田です。
一昨日、YouTubeライブ配信で行われた 内閣府による再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースを見て、東大の前先生の提言に胸が熱くなりました。感動しました!!
冒頭の河野大臣のお話でも、日本の住宅部門の省エネが世界的に見てもガラパゴス化していて遅れている。日本の冬は寒いと言うことが当たり前ではいけないというお話をされていました。
そして、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 前真之准教授 のお話し。『健康で快適な暮らし』を『限りなく少ないエネルギーコスト』で『全ての人に届ける』ためにということで、非常に分かりやすく、そして非常に熱のこもったお話をされていました。今年の4月からは省エネの説明義務化が始まりますが、本来は義務化ということで数年前から進められていた目標でした。現に、私も2020年義務化に向けてロードマップが2012年に発表されてから省エネ住宅に取り組んできてつもりでしたが、残念ながら、すんでの所で義務化が説明義務になった時はがっかりしました。その辺りは、こういった真剣に真の省エネ住宅の普及に心血を注がれている先生方、先輩方の落胆は本当に大きなものだったのでしょうね。前先生のお話からそのあたりの思いもすごく感じられました。
今回の前先生のお話は政府へ向けての強いメッセージのこもった内容でもありました。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、建築物は長期にわたって残るもの、2050年つまり約30年後も当然存在しています。今、建てられた住宅も当然存在しています。直ちに真の省エネ住宅の促進をしなければならない。というお話でした。
義務化を見送られた省エネ基準。説明義務に留まった省エネ住宅。それでも、世界的に見ると非常に低い基準。当然、その基準ではエアコン1台で冷暖房をしようものなら、省エネどころか増エネ。今の間欠暖房で消費するエレルギーの倍も必要です。つまり省エネ基準では健康で快適ではなく、我慢を強いられる省エネということになります。
省エネは生命に関わらないから、重要視されないという話があるようです。しかし、本当にそうでしょうか?年間にヒートショックで亡くなられる方の数は19,000人を超えると言われています。日本ではヒートショックで亡くなられてもニュースにもなりません。
他に耐震性にも触れておられました。木造住宅の4号特例について。生命に関わる耐震性ですら、一部木造2回建ての住宅には、構造計算の簡略化という法の抜け穴的な特例があります。私もこの業界に入ったばかりの頃、木造住宅には構造計算はいらない。と教えられました。今でもそう考えている実務者がたくさんいます。前先生は4号特例のことを裏ルートと表現されていました。
施主にとって一生に一度あるかないかの家づくりです。
省エネも耐震も施主の財産を守るための大切な指標です。つくり手も住まい手も、正しい知識を持って、家づくりをしたいですね。
そして省エネ住宅の普及は、未来の子供達のために地球を守ること。
コロナ禍の影響で住宅で過ごす時間が増え、国民の目が改めて住宅に向けられた今が、望まれる住宅の未来へ進んでいく最後のチャンス という言葉も胸に刺さりました。
今回も前先生のお話はYouTubeで誰でも見ることができます。興味のある方はぜひ見てみてください。
何度も言いますが、本当にいいお話でした。
↓こちらのリンクから見ることができます。
DAIKOstyle 西田
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