こんにちは!
東大阪を中心に大阪・奈良で高断熱高耐震な木の家専門店として注文住宅を建てるDAIKOstyle・建築士の西田です。
ありがたいことに、多くの設計のお申し込みをいただき、慌ただしい日々を過ごしておりました。
気づけばブログの更新が空いてしまい、楽しみにしてくださっている皆さまには申し訳なく思っております。
久しぶりの更新では、先日より公式Youtubeチャンネルで公開している「検査シリーズ」の「基礎配筋検査」を文字に起こして分かりやすく解説していきます。
家の寿命を左右する「基礎配筋検査」で見えた4つの真実
「本当にこの家は安全なのか?」
家づくりを考える中で、多くの方が一度は抱くこの不安。その答えの一つとして注目されるのが「耐震等級3」というキーワードです。
しかし、その「最高等級」はあくまでも設計上の数値であり、実際の家の強さや寿命を決定づけるのは、図面どおりに施工されているかどうか——つまり“現場”の品質です。
今回は、実際の「基礎配筋検査」の現場で見えた、家づくりの本質に迫る4つの真実をご紹介します。
コンクリートに隠れてしまえば二度と見ることのできない、家の“骨組みの真実”に一緒に触れてみてください。
1. 設計図だけでは家は守れない
「耐震等級3」は構造計算によって算出された“理論値”です。しかし、その性能が実際に発揮されるかどうかは、現場での精度の高い施工があってこそ。
どれほど素晴らしい設計であっても、正しく施工されていなければ、その強度は担保されません。
だからこそ、コンクリートを打設する前の「基礎配筋検査」が重要。図面と実際の施工が一致しているかを、プロの目で確認するプロセスが、家の“本当の強さ”を支えています。
2. 基礎は「複雑」より「シンプル」が安心
複雑な構造は一見すると頑丈に思えるかもしれませんが、基礎においては「シンプルさ」が最大の強み。
例えば、基礎立ち上がりの種類を7種類に抑えることで、鉄筋の種類やピッチ(間隔)などの確認項目が減り、ヒューマンエラーを大幅に防げます。
加えて、基礎の立ち上がりが少なくシンプルだと床下空間の空気が流れやすく、床下エアコンによる全館空調の効率が高まるという利点もあります。

3. 鉄筋の“見えないこだわり”が、長寿命をつくる
鉄筋は決められた長さで現場に届くため、現場でつなぐ「継手」が必要です。ここに求められるのが「40D」=鉄筋の直径×40倍の重ね長さ(例:D13なら52cm以上)。
コンクリートを打設してしまえば、もう誰の目にも触れることのない場所——だからこそ、丁寧に手間をかける。それが、住まい手の暮らしを長く支える基盤になります。

4. ヒューマンエラーは起こりえる——だからこそ「多重チェック」と「透明性」
家づくりは、工場の中で機械がつくる“工業製品”とは異なり、
ほとんどの工程が現場で、人の手によって進められます。
どんなに手慣れた職人でも、現場は屋外。
真夏の暑さや真冬の寒さの中で作業をするため、
思わぬミスや見落としが起こることもあります。
もちろん、誰もが「良い家をつくりたい」と願って仕事をしています。
それでも、ヒューマンエラーは起こり得るもの——
だからこそ、DAIKOstyleでは「多重チェック体制」と「透明性」を大切にしています。
・自社内での設計者・現場監督によるチェック
・第三者検査機関(プロサム社)による検査
・瑕疵担保保険による公的検査
さらに、プロサム社とはDAIKOstyle独自のチェックリストを共同作成。指摘があれば即座に是正し、その内容も写真付きで記録・報告書化し、最終的にはお施主様へお渡しします。
「ミスを隠すのではなく、是正し、証明する」——それが信頼に繋がると考えています。
まとめ:「誰の目で守られているか」が、家の価値を決める
スペックや性能値だけではわからない、“現場の品質”こそが家の寿命と安心を左右します。
私たちDAIKOstyleは、「誰の目で家が守られているか」を大切に、設計・施工・検査に取り組んでいます。
このブログをご覧いただいている皆さまも、ぜひ一度自問してみてください。
「私の家は、誰の、どんな“目”で守られているのだろうか?」
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